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2016.08.24 名古屋地裁での破産申立(事務局)

これまで約50件は破産手続に,事務局として携わっていると思います(正式に数えてはいないですが)。

当事務所では,名古屋地方裁判所での破産申立が中心になりますが,ほかにも愛知県内であれば,一宮や岡崎の裁判所に申立てることもあります。北陸地方の裁判所に申立てしたこともありました。

今回は,名古屋地方裁判所での破産手続の流れについて,簡略化して大まかに説明したいと思います。

「弁護士に頼まず自分で破産したい」と考えている方への参考になるかもしれません。(本当に簡略化しているので,「こんなすぐできるの?」と思わないで下さいね)

なお,破産手続の中でも「同時廃止」といわれる,比較的簡易な手続の説明です。

(用語の意味についてはこちらの記事(鈴木洋平の法律ワンポイントアドバイス)を参照)

 

1、破産申立書面の準備

破産の申立をする依頼者(=「申立人」)の債務関係,財産関係,住居関係の資料類の整理,これまでの経緯について,弁護士が依頼者ご本人からの聞き取り調査した書面,及び「家計の状況」(家計簿)などをまとめ,不備や不明な入出金,矛盾や不整合がないか等を確認します。

同時廃止の場合,この最初の段階こそが最も大変です。

書類が整い次第,裁判所に申立します。

 

2、名古屋地裁の破産申立部署

申立書面の提出先は,名古屋地方裁判所の,「執行センター」という建物です。

(担当部署の位置等は平成28年8月時点のものです)

ちなみに「執行センター」の場所ですが,通常の民事裁判・刑事裁判が行われる「名古屋地方裁判所」とは別の建物で,かつ少し離れたところにあります。

「名古屋地方裁判所」とだけで探して向かうと,迷う危険があるので注意を(実際,道を尋ねられたことがあります)。

また,名古屋地裁ではなぜか,「午前中の破産申立にご協力下さい」となっています。もちろん午後は受け付けないということではないと思いますが,当事務所ではこれに合わせて,午前中に申立てるようにしています。

 

3、破産申立書類提出

エレベーターで上がり,5階「破産・再生係」の,申立窓口まで持参します。

係の方に来てもらい,カウンター越しに,どさっと書類一式を渡して,その場でチェックしてもらいます。

書類は多数あるのですが,まず一番最初に確認されるのは,「申立人の住所」ですね。

 

これはおそらく,「この名古屋地方裁判所に管轄(「かんかつ」 ≒ どの裁判所が事件を担当すべきかの分担)があるか」を確認していると思います。

例えば愛知県内の場合,もし申立人の住所が一宮市・稲沢市・江南市などであれば裁判所一宮支部が管轄に,住所が岡崎市・安城市・西尾市などであれば岡崎支部が破産手続の管轄裁判所となります(債権者の数などによって例外もあります)。

名古屋地裁本庁の破産管轄は,名古屋市内一帯と津島市・旧海部郡ほか,周辺の市町村が多く含まれます。

もし,他の裁判所に管轄がある場合,書類の不備を確認する以前の問題として,そもそも名古屋地裁では受け付けられない,ということになります。

そのため,最初に申立人の住所を確認しているのでしょう。

 

しばらく各書類や印紙・切手の不備がないか確認を受け,特に問題がなければ申立は完了です。

なお,詳細は言えませんが,財産関係についてどのように評価・処理すべきかが難しい案件があり,申立時に裁判所の方から,「なにか問題になりそうな事はありますか?」と聞かれたので,正直に伝えました。

するとその方も「うーーん」としばらく悩まれた感じでしたが,やがて明るい感じで,「裁判所としても考えていきたいと思います」と,親切に言ってもらえたこともありました。

 

以上が,名古屋地方裁判所における「破産申立」の流れです。

この後も当然様々な手続がありますが,また別の機会にふれたいと思います。

 

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