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2016.11.22 敷金返還の本人訴訟で勝訴的和解(事務局・Part5 裁判期日体験記)

敷金返還請求の本人訴訟を,私(事務局・O)が,当事務所の弁護士の監修のもと提訴し,勝訴的和解をした件ですが,今回は,簡易裁判所での裁判期日当日の,体験談です。

 

5 体験記・敷金裁判期日

 

5-1 持参物

まず,裁判期日に向かう際の持参物は

 ・訴状のコピー

 ・各甲号証(賃貸借契約書などの証拠)の,原本

 ・相手方代理人弁護士の「答弁書」

 ・簡易裁判所から送付された「呼出状」

 ・身分証明書(免許証など)

です。

なお,私はこの裁判期日で和解するつもりだったので,相手方からの返金振込先として,口座を記した紙も持参しました。

 

 

5-2 会議室のような法廷

 

当日,簡易裁判所に入り,案内板を見て指定の法廷を探し,向かいます。

裁判所に行くこと自体は日常業務なのですが,法廷にまで入ることは滅多にないので緊張します。

部屋の前に着き,そっとドアを開けました。

まだ中には誰もおらず,会議室のような形で,机と椅子が並べられていました。

通常のいわゆる「法廷」とは,かなり趣が異なります。

 

このことはあらかじめ,当事務所の弁護士から聞いていたので驚きはしませんでしたが,実際に目にしたのは初めてなので新鮮でした。

 (※ 簡易裁判所で和解の話し合いをする場合は,通常のような裁判官が高い位置の席に座る形式ではなく,テーブルを挟んで向かい合う形になるそうです)

しばらく手持無沙汰な感じで待っていると,ドアが開いて,裁判所の方らしき3名が入ってきました。

座席を指定され,着席しました。

すぐに相手方代理人弁護士も入ってきました。若いですがしっかりした感じの方でした。

 

   裁判官 司法委員 書記官

             

   私     相手方弁護士

 

このような感じで,机を挟んで座りました。

 (※ 「司法委員」とは,簡易裁判所の裁判において,和解の進行や意見を述べる立場の方です。)

 

 

5-3 審理の流れ

 

最初に,免許証での本人確認等,こまごましたことはありましたが,主な進行はこんな感じでした

 

裁判官「被告から和解案が出てますが,どうですか?」

私「今日この場で和解成立で終わるのであれば,この和解案に同意します。」

裁判官「被告代理人はどうですか?」

代理人「それで結構です。」

裁判官「わかりました。では司法委員の先生が和解の文言をまとめますので私はこれで。」

 

そう言って,裁判官と書記官の方は部屋を後にされました。

意外と,あっさりしてるんだなと思いました。

 

その後は,司法委員の方が和解案のひな形のような書面に,私と相手方代理人に確認を取りつつ,文言や金額を記入していきます。

私の口座を書いた紙も提出しました。

 

やがて和解案の草案が出来上がると,司法委員の方が裁判官を呼びに行き,再び裁判官と書記官が入室されました。

裁判官が早口に和解の文言を読み上げ,再確認していきます。

このときも,非常にテキパキと読み上げられて進んでいき,すぐに確認は終わりました。

 

最後に,裁判所書記官の方から,「和解調書」が完成次第,送達することを伝えられます。

これで,裁判は終結です。

各自,法廷から退出して行きました。

 

それから数日後,簡易裁判所から「和解調書」が送達されました。

また,支払期日までに被告からの入金も,無事にありました。

 

 

5-4 裁判期日の感想(意外と気楽)

 

実際に裁判を体験した感想ですが,まず,無事に終了できて安心しました。

私用で何度も業務に穴をあけるわけにもいかないので(裁判期日は平日の営業時間帯です。),第一回で和解成立できて,よかったです。

 

また,初めての訴訟体験で色々緊張はしましたが,自分自身の事件ですので,ある意味では気楽でした。

このとこは当事務所の弁護士とも話したのですが,普段は依頼者からの委任を受けて,訴訟等の手続を,業務としての責任をもって行い,私もその末端に携わっています。

その責任に比べれば今回は,自分のことなので,「もし失敗や間違いがあっても自分一人が不利益被るだけ」という,多少気楽な心境で臨めました。

 

 

5-5 全体の感想

 

改めて,今回の案件全体を振り返ってみるに,自分が法律事務所に勤務していたことが,幸いだったなと思います。

法律事務所に勤務していなければ,部屋の敷金レベルの金額の不払いに対して,回収手段として訴訟を考えなかったかもしれません。

ましてや自分自身で訴訟を追行しようとは思わなかったでしょう。

 

また,自作の訴状について,弁護士に確認・更正してもらうことができ,さらに訴訟や和解についてもアドバイスをもらい,安心して訴訟に臨めました。

第一回期日前という初期の段階から,被告の代理人弁護士から合意可能な和解案の提案があったのも,当事務所の弁護士のアドバイスを受けて訴状を完成させたからだと思います。

 

別の観点では,自分自身が当事者になることによって,依頼者の方が抱いている,相手側への憤りや,本来相手方から支払われて当然のものを回収するために,自分が様々な手間暇・費用をかけなければならないことへの憤りが,実感できました。

 

この経験が,今後の業務に活かせればと思います。

 

※ なお,この記事は事務局である私個人の体験談として,物件の借り主側の視点で書いていますが,当事務所としては,借主側・貸主側のどちらからのご相談・ご依頼も対応可能です。

敷金について相談・依頼を考えている方は(個人・法人問わず),ぜひ当事務所までご連絡下さい。

 

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